フェレットが病気になったとき、その病状によっては外科的治療と内科的治療とのどちらを選択するか、飼い主が決断を迫られることがあります。

手術には様々なリスクが伴いますから、手術も可能ではあるが総合的に判断すれば内科的治療の方が適していると獣医から説明を受けることもあるでしょう。

手術を受けず内科的治療で病気を治していくことになった場合、飼い主はどんなことをする必要が出てくるのかを調べました。

看護に適した環境づくり

元気なフェレットにとっても快適な環境づくりは大切ですが、病気で弱っているフェレットにはさらに飼育環境に気を配ってあげる必要があります。

まず、フェレットが恐怖や苛立ち、不快を感じず穏やかな気持ちで過ごすことのできる環境にしてあげてください。

また、大きな騒音や振動によって身体に負担がかかることもないよう気をつけ、フェレットに適した温度と湿度を保つようにしましょう。

体調が悪いときは体温調節がうまくできないこともありますので、温度と湿度にはいつも以上に気を配ってあげてください。

衛生的な環境づくりは普段の飼育でも大切なことですが、病気や怪我をしているときはさらに配慮が必要です。

トイレはこまめに掃除し、寝床は汚れる前に交換してください。

汚れた空気がこもらないように空気清浄機を使ったり、窓を開けて空気の入れ替えをしてあげたりすることも必要です。

多頭飼育をしている場合は、病気のフェレットと健康なフェレットの接触を避けることも大切です。

これも普段の飼育から心がけることではありますが、フェレットが病気になった際にはケージ内のレイアウトが生活しやすいものになっているか改めて点検してみることも必要です。

食器や給水ボトルの位置、トイレの位置が適切かどうか確認し、入り口の高さを乗り越えるのが大変になっていないか様子を見てあげてください。

病気のため身体がふらつくなどの症状があるときはケージの出入り口にスロープをつけるなどの工夫をすると良いでしょう。

投薬

フェレットの場合、薬は好物に混ぜて与えるのが最も簡単な方法です。

シロップタイプの薬であれば、そのまま飲んでくれることが多いようです。

必ず獣医師の指示に従い、決まった量を決まった回数与えてください。

目に見える効果がすぐに出ないからといって勝手に投薬を中断したりせず、獣医師に相談するようにしてください。

また、症状がよくなった場合も勝手に投薬をやめないでください。

薬を飲ませ続けているから症状が落ち着いているだけで、投薬をやめると再び悪化してしまう場合もあります。

食餌

病気のときも健康なときと同様良質な動物性たんぱく質を十分に含む食餌が基本ですが、罹っている病気によって与え方に工夫が必要だったり、与えてはいけないものや与えなければならないものがあったりします。

獣医師からの説明をよく聴き、適切に食餌を与えてください。

食欲不振が続き、自分では食べようとしてくれないときや自力で食べられるものの少量しか食べていないときなどには、体力の消耗を防ぐため強制給餌を行うことも必要です。

シリンジを使って口の中に少しずつフードを入れて飲み込ませます。

1日に3〜4回ほど、1回あたり5〜10ccほど与えるのが基本です。

強制給餌が終わったあとはよく褒めてあげてください。

身体のケア

病気のため身体を動かせないような状態の場合、自力で毛繕いすることができませんのでブラッシングをするようにしてください。

ラバーブラシを使うと皮膚を傷つけにくく、血行をよくするマッサージ効果も期待できます。

また、無理のない範囲でマッサージやストレッチを行えば、筋肉が凝り固まるのを防ぐことができますので、獣医と相談しながら取り入れてみると良いでしょう。

フェレット 手術 しない

看護記録をつける

家庭での看護が長くなりそうなときは、看護記録をつけることをお薦めします。

フェレットの体調、行った世話、与えた薬などを記しておきましょう。

どんな食べ物ならよく食べたか、どんなことをすると快適そうだったか等も記録しておけば、フェレットの生活の質向上にも役立ちます。

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まとめ

家庭で看護を行う場合、投薬や強制給餌やブラッシングなど人がフェレットに手を貸す場面が多くなります。フェレットが人に触られることに慣れていないとこれらを行うのが難しくなってしまいます。元気なうちから身体を触られたり抱かれたりすることに慣れさせておくことが大切です。

また、シリンジから飲んだり食べたりすることにも慣らしておくといざというときに便利です。日頃からときどきフェレットの好きな飲み物などをシリンジから与え、フェレットがシリンジにいい印象を持つようにしておくと良いでしょう。

 


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