フェレットは肉食動物なので消化器官は大変短く,主に動物性タンパク質の消化を得意としています。
食後2~3時間で胃腸を通過し,2~3時間に1回排泄をします。
1日に7~10回に分けて餌を食べるので,餌がなくなるとすぐにエネルギー不足に陥り,体力を消耗します。
このため餌入れは常に餌が入っている状態にしておく必要があります。
また,飼育されているので,自分で必要な餌を選ぶことはできません。
このようなことを念頭に置いて,体調管理に注意しながら餌を与えましょう。
餌を与えるときの4つの注意点
肉食動物に加熱し乾燥させたドライフードだけでは十分に栄養をまかなうことが難しいので,できれば手作りの餌をあげたいものです。
フェレットの餌の成分は,タンパク質は35%以上,脂質は18%以上,繊維質は5%以下というのが基本です。
①肉類
種類は,鶏肉,牛肉,豚肉,馬肉,ラム,魚など何でもOKです。多くのフェレットは鶏肉が好きなようです。
生の方が消化しやすいですが,熱を加えすぎなければ加熱しても構いません。細菌は肉の表面に付いているので,表面だけ煮たり焼いたりすれば殺菌できます。
なお,肉食動物の胃酸はヒトの約20倍の濃度なので,細菌はこの胃酸でほとんどいなくなるといわれています。
また,寄生虫は冷凍か加熱でほとんどのものはいなくなります。
肉類は,最初の頃はミンチにしてやると食べやすいと思います。
慣れてきたら,前足で押さえて食べるくらいの大きさに与えてやれば,噛み切って食べることができるようになります。
②野菜類
フェレットは肉食動物ですが,食物繊維は必要です。野菜はそれを補ってくれます。
野菜は胃や腸の掃除をしたり,腸内細菌の環境を整えるためにある程度(多く与えると他のタンパク質の消化吸収が妨げられます)は必要です。
野菜を与えるなら少しでも体に良い栄養分が含まれるものが良いですね。
緑黄色野菜,淡黄色野菜,根菜類,キノコ類などが良いでしょう。
穀物の分解は苦手なので,避けます。
どうしても穀物を与えたい場合は,米や米粉をよく煮たり炊いたりしてあげてください。
それ以外に避ける方がいいものは,タマネギ,長ネギ,ニラなどです。
基本的にユリ科ネギ属の野菜は避けますが,ニンニクは少量なら免疫力を高めるのでOKです。
エンドウ豆,大豆などの豆類は体内でガスを発生するので,これらも避けた方が無難です。
しかしどうしてもあげたい場合は,豆腐や納豆などの加工品なら大丈夫でしょう。
野菜類は基本的に加熱処理し,ミキサーなどでペースト状にします。
加熱によってビタミンが減少するので,水溶性のビタミンを含んだ煮汁も一緒に与えてください。
③内臓類
フェレットは野菜に含まれるカロテンをビタミンAに変換できません。
ビタミンAは免疫力を高め,リンパ節を正常化しますので大切な栄養素です。
動物性脂肪にふくまれるレチノールをビタミンAに変えることができますので,週に1~2回は鶏,牛などの内臓,卵を与えてください。ただしレチノール過剰摂取は骨の形成に異常を生じさせることがあるので,卵黄なら週に1~2個,内臓なら週に体重1kgに対して6~10gまでにしましょう。
④カルシウム
動物を飼育する際,不足しがちなミネラルとしてカルシウムがよくあげられます。
サプリメントであたえてもいいのですが,卵の殻や鶏手羽先の骨も利用できます。
卵の殻:内側の薄皮をはがし,天日に干したりオーブントースターで軽く焼き,すり鉢・コーヒーミルなどで粉にして与えます。
手羽先:骨を冷凍ストックしておいて圧力鍋で30分以上煮て柔らかくし,ハサミなどで適当な大きさに切り,電子レンジで乾燥させます。乾燥後,卵の殻と同様に粉にして与えます。
まとめ
フェッレットは体が小さいため,ごく少量でも影響が出てしまうことがあります。体調をしっかり管理して,すこしでも体に合う餌を与えて長生きして欲しいですね。
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