フェレットが病気になるなどして食欲が低下することがあります。
このとき無理をしてでも餌を食べさせないと,体重や体力が低下してしまいます。
このように無理をしてでも餌を食べさせることを強制給餌といいます。
この強制給餌の方法やその量などについて調べてみました。
強制給餌に関する知識2例紹介
①すい臓ランゲルハンス島から分泌されるインスリンの過剰分泌による低血糖症状を呈する腫瘍をインスリノーマといいます。
例えばこのインスリノーマのフェレットでは,血糖量が低下しないように恒常的に強制給餌が必要です。
フェッレットは肉食動物なので消化管は比較的短く,消化吸収機能もそれほど高くありません,そのため。給餌する餌は栄養価が高く,消化吸収の良いものが望まれます。
給餌する餌は,日本国内においては猫用のものを用いるのが一番良いのではないかと思われます。
あとは餌を口に入れるための注射器(シリンジ),口からこぼれた餌を拭き取るタオルなどを用意します。
一度に与える量は0.5mL程度の少量ずつにします。
自ら進んで嘗めてくれることもありますが,そうでない場合は,首の後ろをつかんで固定して餌を与える必要があります。
餌は冷たいものより,少し温めてやるとよく食べる場合があります。
フェレットの消化管は短いため,消化管を通過する時間も短く,一日を通して少量ずつではありますが何回も餌を食べます。
このため,強制給餌も頻繁に行わねばなりません。
自分自ら餌を食べない場合は,3~4時間間隔で餌を与えて下さい。
②フェレットが食欲不振に陥った場合,その原因が何であれ,治療効果が出てくるまでの間とりあえず食べさせないと,体力がどんどん落ちて衰弱してしまいます。
体重が半分になってしまうこともよくあります。
そういった強制給餌に用いられる餌にはヒルズ株式会社の「a/d(エーディー)」やロイヤルカナンの「通院サポート」,「高栄養・免疫サポート」,イースターの「テクニケア」などがあり,フェレットによって好みもあるようなので,これら以外のものも含めて色々試してみてはいかがでしょうか。
与える量は,初めは1日に100kcal程度でスタートし,体重の増減や便の様子をしっかり把握し,実際に食べてくれるのかなども考慮して増減しながら与えていくといいと思います。
強制給餌が長く続くとそれに慣れてしまって,以前食べていたドライ(固形)フードを食べてくれなくなることがあります。
そのときは,流動食の中に粉末にしたドライフードを混ぜるなどして,少しずつ元の食性に戻すよう頑張って下さい。
まとめ
餌をふやかしただけで,自分から食べるフェレットもいますが,首の後ろをつかんでモノジェクト(動物の口に差し入れて流動食などを与える際に用いるチューブ状の器具。普通注射器の先に取り付ける)で強制給餌するときは,一口ずつ,飲み込むのを確認しながら食べさせて下さい。また,ドライフードに戻すとき,流動食に入れる粉末につぶしたドライフードを配合しますが,自分で食べないときは注射器(シリンジ)などで与えながらドライフードの量を増やしていき,完全に切り替えてもいいかと思います。
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